田中加織 個展
流れ/その先に


Kaori Tanaka: Flow / And Beyond


会場:HRDファインアート
会期:2022年6月23日〜8月6日
時間:木曜日 11:00〜15:00
   金・土曜日 11:00〜19:00
休廊:日・月・火・水曜日
   (事前のアポイントにより観覧可能)
展覧会概要

HRDファインアートでは、6月23日から8月6日までの会期で田中加織の個展「流れ/その先に」を開催します。京都出身、現在も京都在住の田中の、HRDファインアートでは初の個展となります。

田中加織は1982年生まれ。成安造形大学洋画科研究生修了。禅寺の庭園や富士山、伝統的な山水画などの象徴的なモチーフを取り入れた、幻想的な風景絵画を一貫して制作しています。ピンクやグリーン、ブルーなど、蛍光色やパステル調を想起させるポップな色彩とやわらかな曲線によって描き出される庭園や霊山の風景は、一見、幸福感に満ちた穏やかな理想郷のように見えますが、現実感から乖離したその描写は流動的で不安定な世界の精神性を象徴しているかのようにも感じられ、そこはかとない不穏さも湛えています。

本展では、これまで継続して取り組んでいる「山水」の世界に加えて、陶磁器の「赤絵付け」からインスピレーションを受けた新たなシリーズの作品も展示されます。

現代の日本における「東洋的」な思考・思想の意味を問い直しながら、自然との関わりの中に垣間見える人間の意識を捉え表現しようと試みる田中加織の作品を、ぜひご高覧ください。

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アーティストからのメッセージ

富士、山水、日本庭園などの人工的自然物をモチーフとし、景色や空間のとらえ方、またその中で見え隠れする現実と虚構の狭間を描くことにより、人の意識の形を浮き上がらせようとしています。

生活や環境、時代、価値観は、意識的に変えていくこともあれば、様々な環境によって変わらざるを得ない状況に迫られることもあります。立ち止まって思考したとしても、足元を流れるそれらの日々は過ぎ去って行きます。山水を題材とした作品を通して、この先の世界がどう流れていくのかを見つめて行きたいと思います。

今回の展示では、新作、旧作と、新たに赤絵をモチーフとした絵画作品も展示いたします。 (田中加織)
展示作品・参考作品

"月山水雲海図 No.2022.5" | 油彩/キャンバス、木製パネル | 100x196cm | 2022年

"赤絵富士 No.2021.4" | 油彩/キャンバス、木製パネル | 23x23cm | 2021年

"光月山水 No.2021.9" | 油彩/キャンバス、木製パネル | 45x45cm | 2021年
展示風景
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